遺伝資源由来申告の規定に関して
2009年10月1日より実施した改正特許法では、遺伝資源の保護を強化し、以下の2つの内容を定める。まず、特許法第5条第2項で「遺伝資源の入手または利用は、法律、行政法規に違反する場合、該当する遺伝資源によって完成された発明創造に対しては、特許権を付与しない」と規定する。次に、特許法第26条第5項で「遺伝資源によって完成された発明について、出願者が出願書類上で該当する遺伝資源に関する直接的由来および原始的由来を申告しなければならない。出願者が原始的由来を申告できない場合、その理由も述べなければならない。」と規定する。ここで注意すべきことは、請求人が特許法第5条第2項に規定される内容を無効審判理由として請求できるが、特許法第26条第5項に規定される内容を無効審判理由として請求できない。このような規定は2009年10月1日以降(当日を含む。以下は同じ)に提出する特許出願及び当該特許出願に基づき授権された特許権に適用される。
また、2010年2月1日より実施した改正特許法実施細則およびその審査基準では、「遺伝資源」、「遺伝資源により完成された発明創造」、「遺伝資源の入手または利用は、法律、行政法規に違反する場合」などに対して明確に定義されている。例えば、遺伝資源の入手又は利用は、わが国の法律や行政法規に従い先に行政管理部門の認可または関係権利者の認可を得ない場合、当該発明創造は特許権を付与できない。
また、審査基準でも遺伝資源由来による申告内容およびその審査プロセスも詳細に規定されている。具体的にいえば、遺伝資源により完成された発明創造を特許出願することについて、願書にて申告し、そして別紙で遺伝資源由来申告登記票に遺伝資源による直接的由来と原始的由来に係わる必要事項を記入しなければならない。原始的由来が分からない場合、その理由を説明しなければならないが、必要であれば証拠を付する。発明創造が遺伝資源により完成し、登記票の未提出または登記票の記載が不備である場合、審査官より登記票の提出•補正または説明などが要求される。それに伴い、どの部分が遺伝資源由来を申告する必要があるかどうかについて、官庁から通知書を受領後、通知書の内容に従い遺伝資源に関する情報を提出したほうがよいと考えられる。また、この説明・補正は特許法第26条第5項の規定に適合されていない場合、その特許出願を取り下げるべきである。登記票の記載事項は元明細書およびクレームに記載する内容ではないため、明細書開示の不十分の判断および明細書・クレームの補正基礎を根拠としてはいけないことに要注意である。
遺伝資源により完成された発明創造について出願人に対して出願書類による披露を必要とすれば、よりよく発明者が合法的な手段で遺伝資源を入手または利用することを規範的監督でき、遺伝資源の保護およびその利用に有益であろう。しかしながら、どのような状況が「遺伝資源により完成された発明創造」に属するのか、或いは原始的由来の情報提供が難しい場合どのような理由や証拠を提出して認められるのかについて、今後の特許実務の動きを見ながら判断するべきであろう。
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